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Story
クリエイティブという名の、スポーツ
コンペで勝った後、さらに洗練されたデザインを望まれるようになった。もっと賢く、もっとスタイリッシュに、もっとシャープに、余分な情報を極限までそぎ落として。この案件もそうだった。従来はA4のタテ型だったのをヨコ型にして存在感と特別感をアップさせ、テキスト量をコントロールし、カラーも極限まで絞った。フォントも極限まで減らし、トーン&マナーのルールを設けた。もはやボクサーの減量方法と同じだった。デザインは、中身が可視化されたものである。とりわけ、セミナーにおいては多忙な経営者を相手にするわけだから端的に簡潔明瞭なメッセージでなければ振り向いてもらえない。時代の移り変わりとともに求められるデザインも変わってゆくが、本件では時間の経過という摩耗に強いデザインをめざした。参加希望者が従来デザインの時の二倍近くになったため、当初予定していた会場を変更せざるを得なくなったらしい。「本当に困ってしまいました!」そうぼやく先方の担当者の目は、とても嬉しそうだった。



担当業務/
クリエイティブディレクション、プランニング、編集、デザイン、コピーライティング
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