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Story
粋な大人、とは
お客様の会社を訪問するたび、瀬戸大橋を渡るマリンライナーから眺める美しい夕陽が印象的だったのを憶えている。制作を担当していただいた方は営業畑出身で、苦労人らしくとてもジェントルな立ち振る舞いだった。
「実はね」と、彼は言った。「今までうちに来ていた他社さんより、御社の方がよく来てくれるから社長も気に入ってしまって」
このように、ときどき年史の仕事は本質的な何かを教えてくれる。
この仕事を獲ってきてくれた若い営業さんは地元出身で、情に厚い人柄だった。受注が決まった時も地元の名店に連れて行ってくれたり、我々制作チームをさりげなくサポートしてくれたりしていた。実は最初の頃、ちょっとした手違いがあって先方が戸惑っていた時も水面下でサポートしてくれたのが彼だった。そのおかげで、その後は極めてスムーズに進行することができた。彼には、この場を借りて感謝したい。
納品後、担当者さまと食事をご一緒させていただいた。僕が驚いたのは、いずれも名店ばかりだということだった。高級な店という意味ではない。気持ちよく過ごせる素敵な場所を知っているという人間としての幅の広さだ。こういう粋なことができる人こそ、本当の「大人」なのだなと思った。改めて、つくづく年史制作はいろんな貴重なことを教えてくれる。
※非公開のため、画像はありません。ご了承ください。
担当業務/
クリエイティブディレクション、プランニング ほか
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